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足関節不安定症

 いわゆる捻挫癖で,なんども捻挫を繰り返し,痛みが持続する障害を足関節不安定症と言います。
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 内返し捻挫で損傷した,外踝下にある外側靭帯,前距腓靭帯と踵腓靭帯が,十分修復されていないことを原因として,足関節不安定症が出現します。これをさらに放置しておくと,足関節の軟骨も損傷し,変形性足関節症に悪化,日常歩行に深刻なダメージを与えます。

 足首を強固に締結する主要な靱帯は,前距腓靱帯,踵腓靱帯,後距腓靱帯,脛腓靱帯の4つです。

グレード 靱帯の損傷 症状
前距腓靱帯の伸び
踵腓靱帯の伸び
靭帯が引き延ばされたか,僅かに損傷した状態で,腫れや痛みが,それほど強くないもの
前距腓靱帯の部分断裂
踵腓靱帯の伸び
靭帯に中程度の損傷があり,痛みのために体重をかけて歩くことは困難な状態
前距腓靱帯の完全断裂
踵腓靱帯の完全断裂
後距腓靱帯の部分断裂
靭帯が完全に断裂,足関節に緩みを生じる。
強い腫れと痛みで1~2日後には,かかとの周辺が内出血で変色する。

 治療は,装具による足首の筋力強化リハビリが中心です。
 改善しないとき,アスリートでは,靭帯の縫縮術や靭帯再建術が行われています。

 また幼少期の捻挫では,靭帯の断裂ではなく,靱帯の付着部が剥離骨折するのが一般的です。
 これが,骨の欠片として残り,スポーツ年齢になって痛みや捻挫ぐせを起こすこともあります。
 治療は,上に同じです。

足関節不安定症における後遺障害のポイント

 足関節不安定症は,内返し捻挫,足根骨の脱臼・骨折に伴う,外傷性の二次性疾患です。
 本来の捻挫とは,靭帯,半月板,関節包,腱などの軟部組織の部分的な損傷を言います。
 現在でも,レントゲンで骨折や脱臼が認められなければ,単なる捻挫の扱いで,治療が軽視されています。

 確かに,数週間の安静,固定で治癒するものが多数ではあるのですが,不十分な固定,その後の不適切なリハビリにより,部分的な損傷が完全な断裂に発展することや,本当は,完全に断裂していて,手術以外の治療では,改善が得られない見落としも,少なからず発生しています。
 いずれも,初期に適切な治療が実施されなかったことを理由として,不安定性を残し,捻挫を繰り返すことになり,軟骨をも損傷し,疼痛と歩行障害の変形性足関節症に行き着くのです。

 足首がジクジク痛み,歩行時,階段の上がり下がりで足首がぐらつくなどの症状があるときは,受傷から2ヶ月以内に,専門医を受診しなければなりません。

 交通事故では,大きな衝撃が働き,不可逆的な損傷を来すこともあります。

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