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腓骨骨折

 腓骨の単独骨折は,近位端(きんいたん)骨折,骨幹部骨折と遠位端(えんいたん)骨折の3種類です。
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赤○印,上から近位端,骨幹部,遠位端


 腓骨は,脛骨と対になって下腿を形成している骨で,長管骨に属し,脛骨の外側に位置しています。
 膝の外側を手で触れると,ボコッと飛び出している部分が確認できますが,それが腓骨近位端部です。膨らんでいる近位端は,腓骨頭と呼ばれています。
 腓骨頭の先端にはとがった腓骨頭尖があり,脛骨に面する部分に腓骨頭関節面を有しています。

 交通事故においては,バイク,自転車と自動車の出合い頭衝突などで,膝の外側部に直撃を受けたときに,腓骨近位端骨折もしくは腓骨頭骨折を発症しています。
 腓骨頭部には,坐骨神経から分岐した腓骨神経が走行しており,腓骨神経麻痺を合併することがあり,そうなると厄介です。
 腓骨神経麻痺の詳細は,9899100を参照してください。

 中央部の骨折は,骨幹部骨折と呼ばれています。

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腓骨々幹部骨折のXP画像です。
転位が大きく,AOプレートで内固定されています。


 しばしば脛骨々折を合併することが多く,骨短縮,仮関節,コンパートメント症候群の後遺障害を残すことがあります。
 この詳細も,117を参照してください。

 遠位端部の骨折は,外くるぶし部分で発生する頻度が高く,足関節外果骨折と呼ばれています。
 この詳細も,小学生の成長期では92を,大人であれば93を参照してください。

 腓骨の単独骨折では転位が少なく,ギプス固定されたものは,およそ7週間で骨癒合が得られます。
 オペが実施されたときは,骨折のレベルによりますが,概ね12週で骨癒合は完成します。

腓骨の単独骨折における後遺障害のポイント

 これまで脛骨は体重を支える骨であるため,重視してきましたが,腓骨はなくてもいい骨と理解しており,多くの整形外科医は無視する傾向でした。

 しかし腓骨には,歩行時の衝撃の吸収と,足首を自在に動かす巧緻(こうち)運動の役目があります。
 これらの役割が腓骨の骨折で,どのように阻害されているか?
 従来よりも拡大した観点で,後遺障害を探る必要があると考えているところです。

 骨折部の骨癒合の状況は,3DCTで立証します。
 足首の可動域は,背屈と底屈にとどまらず,内転,外転,内返し,外返し,回内,回外にまで範囲を拡げて,機能障害を検証する必要があります。

 サッカーの絶妙なシュートやパス,あるいはドリブルなどは,下腿骨が2本あることにより,足首が自在に動くことではじめて可能になるのですが,これが障害されたとなれば後遺障害です。

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