心肺停止(しんぱいていし)

心肺停止とは、心臓と呼吸が止まった状態で、医療現場では、CPAと呼ばれています。

心臓の動きが先に、肺呼吸が先に停止する、この2通りですが、いずれであっても、放置すれば、
間違いなく2つは合併し、心肺停止状態となります。

しかし、蘇生の可能性が残されているために、死亡ではありません。

脳に血液が供給されず、手遅れとなれば、命はとりとめても、脳死状態になる危険があります。

心肺停止の患者に対しては、人工呼吸や心臓マッサージなど迅速な救命措置が必要となります。

心肺蘇生法はCPRと呼ばれています。

 

※メディアの心肺停止
メディアでは、自然災害や交通事故などで、心肺停止、心肺停止状態と表現することが増えています。
日本では、医師が心・呼吸・脈拍の停止と瞳孔散大を確認して死亡宣告することで、
法的に死亡が確定しています。

医師以外でも、心・呼吸停止を確認することは可能ですが、死亡宣告をすることはできません。

事故・災害現場で、まだ救出されておらず、医師も近づけない状態の遺体や、
病院に搬送途中の遺体は、医師による死亡が未宣告であることから、
心肺停止と表現されているのです。

 

心肺停止における後遺障害のポイント

1)ドラマでは、心肺停止の主人公に、必死の思いでAED=除細動器を使用し、
主人公が一瞬飛び上がって心臓が動き始め、ハッピーエンドを迎えるシーンがあります。

一般に、心肺停止であっても5分以内に蘇生ができれば、脳内には、まだ酸素が残っており、
なんの障害も残さないとの報告も目にしています。

ところが、交通事故による肺や心臓の外傷で心肺停止に陥ったときは、その後に蘇生したとしても、
急性心筋梗塞を除いて、心停止前より、重篤な不整脈が出現しやすくなることがあるのです。

2)不整脈に対応する必要から、ペースメーカの植え込み術が実施されたときは9級10号
ヒトは、心室性頻脈性不整脈や徐脈性不整脈等が出現することで、心肺停止をきたします。

臨床経験上も、心肺停止では、蘇生後、重篤な不整脈が出現する割合が相当に高い、
心停止後の蘇生では、重篤な不整脈が心停止以前より一層出現しやすくなると報告されています。

3)不整脈に対応する必要から、除細動器の植え込み術が実施されたときは7級5号
心停止後の蘇生で、除細動器植え込み術が実施された後、1年間の除細動器の作動率が
30~40%の高率であったとの報告もなされています。

4)心肺停止が5分以上では、蘇生を実現できても、虚血性により、脳に不可逆性の変化を起こし、
高次脳機能障害を残すことが予想されます。

このケースでは、脳の障害に関する認定基準により、後遺障害等級が認定されることになります。

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